未来通信研究センター

有線(電気・光)通信部門

有線通信(光ソリューション)

光物理層

光通信システムシミュレーション

伝送媒体として光ファイバを用いた光通信システムは優れたEMC特性を有しています。 自動車の配策(長さ、コネクタ軸ずれ、屈曲)を考慮した通信性能を推定するシミュレータを構築しています。 多値符号化やエラー訂正技術といった様々なDSP (Digital Signal Processing)の適用も可能です。 また、カスタマイズしたパッシブ部品や光学系の設計等も行っています。



光伝送系評価・規格適合試験

車載光イーサネット1000BASE-RH等の規格では電気ドメインと光ドメインのテストポイント(TP)が定められています。 また、ISO21111-3,-5にはコンフォーマンス試験項目や相互接続性試験項目とその方法が記載されています。 ISO21111-4は光部品の試験法をIEC規格を参照して規定しています。 本研究所ではこれらの試験を実施するとともに、必要となる新たな試験法(規格策定中のIEEE P802.3czやIEEE P802.3dh,等)の提案を行っています。



光インターコネクションの3次元数理モデル

光ファイバー 間の接続部(コネクタ)では軸ずれ等により、伝搬モードが変化して光パワーが失われる可能性があります。我々はマトリックス形式の光ファイバーコネクタの3Dモード結合方程式を考案しました(Point Radiance Matrix1),2))。これにより3次元の軸ずれを考慮した、挿入損失、モードパワー変換、近視野像分布(NFP)、および遠視野像分布(FFP)が計算可能になります。この行列式は、送信元のNFPが既知であれば、マルチモード光デバイス間の相互接続に拡張可能です。

  

1) X. Mao and M. Kagami, “Modeling an MMF Connector via Point Radiance Matrix and its Application in Automotive SI-MMF Connection,” J. Lightwave Technol., 40, 5698 – 5707, 2022.   ダウンロード

2) Xuesong Mao and Manabu Kagami, “Point radiance calculation of GI-MMF and its application in a fiber connection,” Optics Express, vol. 31, No. 1, pp. 163-176 (2023)   ダウンロード

有線通信(銅線ソリューション)

電気物理層

車載イーサネット通信規格のテストハウス(準備中)

銅線による車載イーサネット(100BASE-T1, 1000BASE-T1, …)のIEEE802.3ベースの試験、OPEN Alliance SIGに準拠した各種テスト環境を整備しております。



その他車載通信規格のテストハウス(準備中)

自動運転の普及に向けて多くの通信規格が提案されています。ニーズの高い規格を抽出しテスト環境を整備していきます。