車載システムEMCコンソーシアム

  未来通信研究センター





コンソーシアム概要

参加各社から検討を希望する車載EMC課題に対する技術調査を大学、企業と共同で実施し、EMC設計システムの構築を目指します。

・複雑化した自動車・車載エレクトロニクス機器の信頼性を確保するための EMC 基盤技術の共同検討

 EV・自動運転等に対応するためには、車載機器や車載ネットワークの EMC 性能確保が必須となっています。そのための共通技術は、個別部品から車載 ECU、実車の実装までを含み、部品サプライヤとユーザ間での共通基盤の構築が強く望まれています。非競争領域における基盤技術を、分科会活動を通じた産学連携により構築するととも に、標準化活動に参画する国内機関と連携して広く普及させることを目標とします。

・車載機器・関連部品に関する規格対応「規格講座・規格適合対策講座」 「測定技術講座」(開始計画中・個別対応可能)

 ISO/IEC 等で標準化されている自動車と車載機器に関する各種 EMC 評価法規格は、自動車への要求の高度化に伴い、測定技術そのものも高度・複雑化しています。これら EMC 測定評価技術の習得や、規格適合技術について、本センターのテストハウス設備を活用して、技術習得・技術開発をサポートします。




本コンソーシアムは、名古屋工業大学と大同大学の大学間連携の一環として行うものです。



会員会社

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下記の会社の方とコンソーシアム活動をしています。

I-PEX株式会社、 パナソニックグループ、 トヨタ自動車株式会社、
イリソ電子工業株式会社、 TDK株式会社、 日本ケイデンス・デザイン・システムズ社、
マツダ株式会社、 株式会社アイシン、 一般財団法人日本品質保証機構(JQA)
川崎重工業株式会社、 株式会社デンソー、  株式会社アドバンスドデータコントロールズ
古河電気工業株式会社、 株式会社デンケン、  株式会社テクトロニクス&フルーク
株式会社ノイズ研究所、 ホシデン株式会社、  東芝デバイス&ストレージ株式会社
大同特殊鋼株式会社、 Orbray株式会社、  ヤマハ発動機株式会社
    他2社、順不同

計 23社



EMC 開発設計分科会

本分科会は下記2WGで活動しています。

パワーエレクトロニクスシステムWG

【ねらい】 :EV のパワエレシステムのEMC評価/解析/対策技術

(リーダー:大同大・服部)

本 WG では、そのような設計を目指す一環として、EVの駆動系パワエレシステムの「バッテリー」「PCU」「モータ」 と「グランド」を対象とし、以下の内容に取り組む。初年度は1.から取り組む。

  1. バッテリー、PCU、モータ、グランドプレーンからなるシステムをベンチで作製し、機器の配置やグランドへの接 続方法、グランドプレーンの形状や配置による EMC 性能の違いを明らかにする。
  2. モータを駆動できるベンチを作製し、負荷を変えた場合のEMC性能を評価する。
  3. パワエレベンチのグランドと実車のシャーシグランドとのEMC性能の違いを評価し、適切なシャーシグランド について検討する。
  4. ギガキャストなど新しい製造方法で作る車両のEMCの観点からの課題を調査する。

自動車および車載機器EMC設計WG

【ねらい】 :車載ネットワーク・車載機器および自動車のEMC上流設計
将来的にEMC-MBDを検討

(リーダー:名工大・和田)

最終製品としての自動車の EMC 性能を設計段階から考慮する EMC 設計実現を目標として、そのための個別部 品・車載機器およびハーネス類の実装を含むシステム設計の共通基盤の構築に取り組む。初年度は、ハーネスで接続された車載機器の EMC 性能確保のための要素技術となる、車載ハーネスとコネク タの EMC 設計・実装と、車載機器の設置条件の差によるEMC特性の違いについて評価する。車載ネットワーク系・パワエレ系等を対象として以下の内容について実測とシミュレーションに基づいた評価を実施し、将来のモデ ルベース EMC 設計(EMC-MBD)のための知見の蓄積を図る。

  1. 車載ハーネスのコモンモード制御
  2. 車載用コネクタの EMC 設計および実装
  3. 車載機器の配置やグランドへの接続条件とエミッション・イミュニティ特性の関係の評価
  4. ハーネスおよび車載機器の EMC モデル構築等に関する検討



EMC 測定評価分科会

本分科会は下記2WGで活動しています。

自動車関連・車載機器EMC評価法 WG

【ねらい】 :車載系機器の規格対応 EMC 評価法と車両EMC性能の関係性についての共同検討

(リーダー:名工大・市川 / 日本品質保証機構(JQA)・前田

車載機器のEMC性能に関し、関係規格の調査および情報共有を行う。又、車両システムにおいて EMC 性能を 設計するために有効な車載機器EMC性能評価について検討する。

  1. CISPR25/ISO11452 およびJASO関連規格の動向調査、情報共有
  2. 車載機器EMC評価法の活用法調査、意見交換

半導体・コンポーネントEMC評価法 WG

【ねらい】 :車載半導体、部品の規格対応 EMC 評価法と車載機器のEMCの関係性についての共同検討

(リーダー:名工大・市川)

自動車、車載機器のEMC性能を決めるキーパーツである半導体のEMC性能に対し、関係規格の調査および情報共有を行 う。また半導体 EMC 性能の評価方法と車載機器のEMC性能との関係性について調査し半導体EMC性能評価法の適切な運用および改善等を検討する。

  1. IEC SC47A/JEITA/JASO 関連規格の動向調査、情報共有 半導体のエミッションおよびイミュニティ試験法に関する検討 TLP 法およびESD測定法、TLP-HMMに関する検討 タイムドメインMP法電流測定(IEC 61967-6 MP法の測定法拡張)の検討
  2. OPEN Alliance EMC 仕様関連規格の調査、検討:(既に公開されている範囲) (OA: OPEN Alliance, Public Site: https://opensig.org/about/specifications/
  3. イーサネット用CMC、同ESD保護素子のEMC試験仕様の調査、検討
  4. 半導体 EMC 評価法および評価結果の活用法調査、意見交換
  5. 評価結果の設計活用、PCN/EOLでの活用、評価の試験所/大学活用について
  6. 情報共有の在り方、認定部品制度化等半導体EMC評価法および評価結果の活用法調査、意見交換
  7. 評価結果の設計活用、PCN/EOLでの活用、評価の試験所/大学活用について
  8. 情報共有の在り方、認定部品制度化 等



車載機器・関連部品に関する規格講座

下記の取組みにより評価/測定技術をサポートします。

車載機器・関連部品に関する規格講座

【ねらい】 :規格の解説、および規格適合に向けた試験技術の実例紹介

以下の各種試験規格について、講義形式で規格解説などを行う。 車載機器の EMC 試験規格

  • エミッション試験: (CISPR 25)
  • イミュニティ試験: ( ISO 11452-4:BCI, TWC)
半導体/集積回路・コンポーネントの EMC 評価試験規格
  • エミッション試験: (IEC 61967)
  • イミュニティ試験: (IEC 62132、IEC 62215)
  • トランシーバ IC EMC 試験: (IEC 62228)
  • 車載用 CMC,ESD 保護素子のEMC試験:(OPEN Alliance および IEC SC47A 関連試験
車載機器イーサネット通信規格
  • 銅線による車載イーサネット(100BASE-T1, 1000BASE-T1, ...) の IEEE802.3・OPEN Alliance SIG に準拠した 各種テスト

測定技術講座

【ねらい】 :実際の測定器を用いた規格適合試験技術等の実習・リスキリング

上記「規格講座・規格適合講座(講義形式)」で扱う各規格試験に関する試験技術の実習を行い、測定技術の習得 を目的とする。 実施する規格の概要を理解されている方を対象とする。

大学院 未来通信プログラム (コンソーシアム外)

【ねらい】 :通信デバイス・システム・ネットワーク研究の推進や国際標準化活動への参加機会を通して、 知識と思考力による実践型研究能力を全方位的に育成

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